自宅でもできるアロママッサージ
アロママッサージ(アロマトリートメント)とは、アロママッサージオイルを用いたマッサージのことです。マッサージに使用するオイルの中にエッセンシャルオイル(精油)を配合させることで、深いリラックス効果やリフレッシュ効果、また精油による皮膚への作用など、リラクゼーションマッサージの効果をより引き出すことができるとされています。
アロマオイルとは
アロマオイルとは、簡単に言うと植物から抽出された香り成分が凝縮しているエッセンス(液体)のこと。「エッセンシャルオイル」や「精油」とも呼ばれます。
植物の成分がギュッと凝縮されているため、そのまま肌に使うにはかなり刺激が強いので、キャリアオイルなどで薄めて(希釈)使うのが一般的です。
キャリアオイルについてはこちらでも紹介しています。
アロママッサージにおすすめのエッセンシャルオイル(精油)
ラベンダー
最もポピュラーで使い勝手も良いエッセンシャルオイル。ラベンダーの香りには緊張を和らげたり心地よい眠りを誘うリラックス効果があり、ストレスを感じている時にもおすすめの香りです。
皮膚に対しては、鎮痛や抗菌効果が期待でき、痛みや炎症の緩和にも使うことができます。
オレンジスイート
オレンジの甘い香りが特徴のオレンジスイート。なじみのある爽やかな香りで柑橘系の中でも特に抵抗感なく使える人が多いエッセンシャルオイルです。ストレスを和らげる香りとしても人気があります。
皮膚に対しては、炎症を沈めたり保湿をしてくれる効果があります。
イランイラン
うっとりするような甘いエキゾチックな香りが特徴のイランイラン。催淫効果がある香りとしても有名ですが、鎮静や抗うつなど心を落ち着ける香りとしても人気のエッセンシャルオイルです。
皮膚に対しては、皮脂のバランスを整える作用があるため、乾燥肌だけじゃなく脂性肌の方にもおすすめとなっています。
サンダルウッド
日本では「白檀(びゃくだん)」という名前でも有名なサンダルウッド。ウッディーでエキゾチック、深みのあるお香の香りが精神を落ち着けてくれて、頭痛や不眠にも効果的です。
皮膚に対しては、保湿や鎮静のほかに水分の調整を助けてくれる作用から、むくみやセルライトに効果的と言われています。
アロママッサージオイルの作り方
必要なもの
- キャリアオイル
- エッセンシャルオイル(精油)
- 保存容器
- ビーカー
- 撹拌(かくはん)する棒
保存容器は遮光性のあるガラス瓶を推奨しますが、作ったオイルをすぐに使い切ってしまう場合は透明の容器でかまいません。
手順
- ビーカーにキャリアオイルを入れる
- 精油をキャリアオイルの1%の割合で入れる
- 撹拌(かくはん)する
- 保存容器に移し替える
アロママッサージオイルのレシピ
アロママッサージオイルを作る時のレシピは、
キャリアオイルに精油を1%の割合で混ぜるというのが基本です。
キャリアオイル30mLの場合…精油0.3mL(6滴※)
※1滴0.05mLの場合
というように計算します。
エッセンシャルオイル(精油)はボトルからドロッパー(注ぎ口)を通して1滴づつ出てくるようになっています。多くのものは1滴0.05mLですが、メーカーやドロッパーのサイズによって量が違うこともあるので、必ず一滴の量を確認してから作るようにしましょう。
手作りのオイルは保存料や添加物を使用しないため、酸化しないうちに使い切れる量を心がけましょう。お店で全身トリートメントを受ける場合は一回で50mL、多くて70mLほどのマッサージオイルを使うところが多いそうなので、セルフマッサージで脚や腕など部分的なマッサージに使用する場合は20mLあれば十分でしょう。
複数の精油をブレンドする方法
複数の精油をマッサージオイルにブレンドする場合、精油の総量がキャリアオイルの量の1%になるようにします。
ホホバオイル20mL+ラベンダー2滴+ローズマリー1滴+カモミール1滴
※1滴0.05mLの場合
アロマトリートメントをする時の注意
敏感肌の方は低濃度から試そう
敏感肌の場合、エッセンシャルオイルの濃度が高いと肌に刺激を感じる可能性が高くなってしまいます。最初は低濃度(キャリアオイルの0.5%の濃度)から試すようにしましょう。
また、最初から複数のオイルをブレンドせず、一種類づつ試してみて刺激がないことを確認するようにしましょう。
パッチテストを行う
エッセンシャルオイルはごく少量でも効果を発揮する反面、刺激を感じる場合もあります。
手作りしたアロママッサージオイルは、パッチテスト(ごく少量を腕の内側など肌の柔らかい部分につけ半日~一日様子を見る)を行い、赤みが出たり刺激がないかを調べてから使うようにしましょう。
刺激の強いオイルは避ける
エッセンシャルオイルの中には皮膚には刺激が強すぎるものもあります。敏感肌でなくても赤みやかゆみが出る場合があるので、刺激の強いオイルは使用を避けるかごく少量をブレンドして使うようにしましょう。
マッサージオイルに入れるのではなくアロマディフューザーなどで香らせるなど、直接皮膚につけないように使うのも良いでしょう。
クローブ・バッド、シナモン・リーフ、タイム・ホワイト、フェンネル・スイート
光毒性に気をつける
アロマオイルの中には「光毒性」といって紫外線に当てるとシミや炎症など肌トラブルの原因となってしまうものがあります。マッサージオイルには入れないようにするか、入れる場合はマッサージ後にオイルをしっかり洗い流したり、マッサージ後は紫外線に当たるのを避けるようにしましょう。
ベルガモットは柑橘系の中でも人気がありスキンケアやマッサージオイルに配合されることも多いアロマですが、強い光毒性があることでも知られています。使いたい場合には、夜にマッサージを行うか、「ベルガモットFCF(フロクマリンフリー)」や「ベルガプテンフリー」という光毒性のある物質を取り除いた精油を使うようにすると安心です。
ベルガモット、アンジェリカ・ルート、レモン、グレープフルーツ
酸化したオイルは使わない
余ったマッサージオイルは、保管期間が長引いたり保管方法が悪いと酸化してしまいます。酸化したオイルは皮膚刺激になる可能性があるため、マッサージに使用するのは避けましょう。
一度作ったマッサージオイルはエッセンシャルオイルを混ぜる前より酸化も進みやすくなるため、冷蔵庫などで保管して長くても一ヶ月以内には使い切るようにしましょう。